借金を抱えている人が債務整理の手続きを行うことで、問題を解決したということを聞いたことがある人もいるかもしれません。返済できない多重債務を抱えている人は、日本全国で数百万人単位でいると言われています。多重債務に陥ってしまったときに、考えがちなこととしては自殺や夜逃げなどを連想させる人もいると思われますが、国家としてはこのような多重債務者の問題を解決させるために、救済手段として法的な手続きによって解決できるように制度を設けており、それが自己破産などに代表される債務整理の手続きとなります。自己破産では破産の申し立てを簡易裁判所において行うことによって、債務や収入の状況を確認した上で裁判所が免責を許可することで、借金の支払いを免除してもらうことになります。

債務整理の代表的な手続きとしては自己破産の他に任意整理もありますが、任意整理では借り入れをしている貸金業者と和解交渉をすることで、借金額の減額や利息分のカットなどの話し合いをします。話し合いによって和解が成立して、借金額を返済できる範囲にまで減額してもらうことで、その後において継続して返済していく手続きとなります。自己破産は個人で手続きを行える場合も考えられますが、任意整理をするときには貸金業者との交渉が必要になりますので、専門的な知識を有している弁護士や司法書士に依頼して行う人が多いと言えます。債務整理は国が多重債務者の救済を目的として設けられている制度ですので、借金問題で苦しんでいる状況の人は積極的に活用していくことが推奨されます。